一般社団法人を設立する時に決める8つの事項
「初めて一般社団法人の設立ご検討されている方へ
設立時に決めなければならない8つの事項について」
一般社団法人を設立する際には、
①名称(一般社団法人の名前)
②主たる事務所所在地(一般社団法人の住所)
③事業目的(一般社団法人の事業内容)
④設立時社員
⑤設立時役員
⑥事業年度&決算月
⑦基金制度の有無
⑧普通法人か非営利型法人のどちらにするか?
を最低決めなければ設立できません。
①名称(一般社団法人の名前)
まずはなんといっても名称(名前)です。
考えるのは楽しいですが、頭を悩ます人も結構多いのではないでしょうか?
人間の名前を決める時にも使用できる漢字に制限があるように、一般社団法人の名称を決めるにも
ルールがあります。
一般社団法人の場合、
一般社団法人○○
○○一般社団法人
というように、「一般社団法人」という文字を商号の前か後ろにつけなければなりません。
一般的に一般社団法人の場合は、前につけると思います。
その他、使用できる文字や記号にもルールがあります。
名称については、コラム「名称の決め方」も併せてご参照頂ければと思います。
②主たる事務所所在地(一般社団法人の住所)
名称の次に決めるのが、主たる事務所(一般社団法人の住所)です。
この主たる事務所ですが、
*役員(理事や監事)や社員の自宅
*通常の賃貸オフィス
*レンタルオフィスやバーチャルオフィス(登記可能物件のみ)
などで登記可能です。
この「主たる事務所」ですが、設立後に様々な事情から移転される方も多いですが、移転するには
法務局への変更申請(もちろん費用がかかります)が必要です。
現在と同じ法務局管轄の場所への移転なら登録免許税は3万円ですが、管轄法務局が異なる場所
への移転の場合登録免許税だけで6万円もかかってしまいますので、慎重に決めて下さい。
主たる事務所については、コラム「主たる事務所について」も併せてご参照頂ければと思います。
③事業目的(一般社団法人の事業内容)
一般社団法人は、
*NPO法人のような公益事業
*会員等の共通の利益を図る共益的事業
はもちろん
*株式会社や合同会社のような収益事業
もおこなう事もできます。
この事業目的ですが、
*明確性・・・誰が見ても分かるか?
*具体性・・・内容が具体的に記載されているか?
*違法性・・・法律に違反していないか?
などをしっかりと記載したものを定款に記載しなくてはなりません。
事業目的については、「コラム事業目的について」も併せてご参照頂ければと思います。
④設立時社員
社員という言葉ですので、株式会社の従業員と勘違いされる方が多いですが、一般社団法人の
社員とは、社員総会において議案を提出したり、通常各1個の議決権を有していて議決に参加する
事ができる者を言います。
株式会社の株主をイメージされると分かりやすいと思います。
この社員には、自然人でも法人(株式会社など)でも就任する事ができます。
一般社団法人を設立する際には、この社員が最低2人以上必要になります。
設立時社員が、自然人の場合は、個人実印の印鑑証明書・原本1通が、法人の場合は、法人の
登記簿謄本(履歴事項全部証明書)&法人代表印の印鑑証明書の原本がそれぞれ1通必要です。
外国人の方も社員に就任可能ですが、その場合個人実印の印鑑証明書のかわりに、サイン証明書
及び日本語訳文が必要になります。
日本人でも海外に居住している方の場合は、日本大使館発行のサイン証明書が必要になります。
⑤設立時役員
役員とは、社員によって選任され法人の業務を運営していく人を言います。
一般社団法人の場合、代表理事、理事、監事などになります。
役員は、誰でも良いという訳にはいきません。
業務を任せられる人を選ぶわけですが、法律的に役員に就任できない者もいます。
一般法人法第65条では、
1 法人(会社や団体等、人間(自然人)以外のもの)
2 被成年後見人若しくは被保佐人又は外国法で同様の者
3 一般法人法や会社法等に違反し、刑に処せられ、その執行を終り、又は執行後2年を経過しない
者
*前号の法律以外の法令に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終るまで又はその執行
を受けることがなくなるまでの者
と規定されていますので、あまり経歴をよく知らない人を役員にする場合はご注意下さい。
⑥事業年度&決算月
一般社団法人の場合、決算月は自由に決めることができます。
但し、事業年度は1年を超えて設定する事はできません。
決算の作業は大変ですので、なるべく事業の忙しくない時期に決算月を設定するのもひとつの方法
です。
⑦基金制度の有無
この基金制度という言葉を聞かれた事がある方はほとんどいないと思います。
基金とは、一般社団法人に拠出された金銭その他の財産であって、当該一般社団法人が拠出者に
対して法及び当該一般社団法人と当該拠出者との間の合意の定めるところに従い返還義務を負う
ものとされています。
金銭以外の不動産などが拠出された場合、拠出時の時価相当額の返還義務を負います。
一般社団法人は非営利(社員や役員などの構成員への利益(剰余金や残余財産)の分配はできま
せん)ですので、基金を返還する時に利息を付ける事も禁止されています。
基金は、一種の外部負債で基金の拠出者の地位は、一般社団法人の社員たる地位とは結び付い
ていません。
その為、社員が基金の拠出者となること自体はもちろん可能ですし、社員が基金の拠出者にならな
いこともできます。
基金制度は、剰余金の分配を目的としないという一般社団法人の基本的性格を維持しつつ、その
活動の原資となる資金を調達し、その財産的基礎の維持を図るための制度です。
基金制度を活用したいのであれば、定款に記載しなければなりません。
コラム「基金制度について」も併せてご参照頂ければと思います。
⑧普通法人か非営利型法人のどちらにするか?
一般社団法人ですが、税制上の分類として、
*全所得が課税対象となる一般社団法人(通称:普通法人)
*収益事業により生じた所得のみ課税対象となる(通称:非営利型法人)
の2つに分かれます。
普通法人は、法人税法上は株式会社や合同会社と同じ普通法人として取り扱われます。
一方の非営利型法人は、所得のうち収益事業から生じた所得についてのみ、法人税が
課税され、会費や寄付金には課税されません。
こちらは法人税法上、公益法人等として取り扱われます。
この非営利型法人ですが、さらに
(1)非営利性が徹底された法人
(2)共益的活動を目的とする法人
の2つに分類されます。
非営利型法人を設立する場合、役員の条件や定款に記載する事項等がありますのでご注意下さ
い。
詳しい要件等は、コラム「非営利型について」をご参照頂ければと思います。
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